【天井埋め込みエアコン】くらしのマーケットの人気店がノウハウを解説しました!
今回はダイキンの天井埋め込みカセット型 4方向ラウンドフロータイプのクリーニングのやり方を解説します。動画では、分解・養生・洗浄・組み立てまでの基本的な作業の解説に加え、必要な工具や実際の現場で効率よく作業する工夫なども話しています。
くらしのマーケット人気店 講師の紹介
東京エアワークス 松江さん
→くらしのマーケットで人気店として活躍しながら、エアコンクリーニングの専門技術を学べるスクールも運営する大ベテランのプロ。
TAWエアコンクリーニング専門スクール:https://www.taw-ac-school.com/
──動画はこちら──
目次
講師の紹介
天井埋め込み型は難しい?
使用する道具
天井埋め込み型の分解
家庭用と業務用の違い
フィルターの取り外し
パネルの取り外し
基板の取り外し
ドレンパンの取り外し
ファンの取り外し
ファンモーターの取り外し
ドレンポンプの取り外し
天井埋め込み型は難しい?
ドレンポンプの分解
洗浄前の養生
このホッパーを使う理由
高圧洗浄機で洗浄
エアコン内部の水切り
ホッパーについて
ドレンポンプの取り付け
ファンモーターの取り付け
ファンの取り付け
ドレンパンの取り付け
ベルマウスの取り付け
基板の取り付け
パネルの取り付け
フィルターの取り付け
複数台作業する時のポイント
ブレーカーを落とす時の注意点
動画のまとめ
講師の紹介
コタキ
今回は業務用 天井埋め込み型エアコンの分解洗浄の解説です。松江さんは、くらしのマーケットで壁掛けや天井埋め込み型エアコンのクリーニングで人気のプロでありながら、ご自身でエアコンクリーニングのスクールも運営されているエアコンクリーニングの大ベテランです。今回は、ダイキン(DAIKIN)の4方向・ラウンドフロー型分解洗浄をしていただきます。
天井埋め込み型は難しい?
コタキ
事業者の方でも「壁掛けエアコンはやったことがあるけれど天井埋め込み型はやったことない」という方が多いと思うんですけれど、挑戦できないのはどうしてだと思いますか?
松江
ルームエアコンと比べると分解する工具や、エアコンを養生する部材、高圧洗浄機、そういった部分も違いが結構多いので、戸惑う事業者さんが多いんだと思います。天井埋め込みの場合は、やっぱり事業者さんからの受注が多いと思います。なので、台数がそれなりに増えてくるという部分では、個人でやられてる人は台数をこなしていく自信がないとか、そういった部分ではちょっと敬遠されてしまうエアコンじゃないかなと思います。
コタキ
実際、作業は簡単にできるものですか?
松江
実際は、ハウスクリーニング事業者さんで標準的な壁掛けのエアコン、もしくは自動フィルターお掃除ロボ付きなどをやられてる事業者さんだったら、埋め込みの4方向はおそらく簡単に思えると思います。
コタキ
では早速よろしくお願いします。
使用する道具
コタキ
こちらが作業で使用する道具ですね。
松江
今回、作業で使う道具を一通り用意してみました。
コタキ
まずこちら(左側にある黄色い機械)が高圧洗浄ですね。
松江
今回は、埋め込みのクリーニング時に使う高圧洗浄機です。一般的にホームセンターとかで売ってるケルヒャーのものですね。通常の壁掛けエアコンよりは力があって洗浄面も多く取れます。時短に繋がるのでうちでは愛用しています。隣はブロワーですね。これは熱交換器の水切りに使います。続いて、こちら(真ん中)は工具ですね。このぐらいの工具で埋め込みの分解は一通り可能です。皆さんが考えてるよりは、結構簡単な道具で一通り洗浄できるぐらいまでは分解できます。
コタキ
ドライバーはこれだけで良いんですか?
松江
通常はインパクトを使う事業者さんが多いと思うんですけど、ペン型はハウスクリーニング屋さんも結構主流に使っているので、今回はペン型のインパクトを使っていこうと思います。ビット類はエアコンの埋め込みの作業とかする時にいっぱいぶら下げて持っている事業者さんは多いんですけど、埋め込みのこういうエアコンぐらいだとマルチビットというのを1つ持っていると便利だと思います。
マルチビット
8、10、13、このサイズのものを用意してもらうと使い方としては便利です。スライドさせて8になって、ひっくり返すと10、13になります。使い勝手が良いのと、手返しが少ないので、今回はこれを使って解説していこうと思います。
コタキ
これがあれば色々なタイプにも対応できるということですか?
松江
このマルチビットを持ってると、各メーカーの4方向、1方向、2方向天吊まで作業可能だと思います。
コタキ
凄く便利ですね。ではこちらについて教えてください。
松江
うちでは、4方向に合ったエアコンのカバー、いわゆるホッパーを使っていくので、いろんな洗浄方法があります。マスカーでエアコンを囲う事業者さんも使えます。うちみたいにエアコンのカバーで時短でやる事業者さんもいます。エアコンのカバーを使った方が入門編としては使いやすいと思います。水漏れの防止にもなるので、今日はこれを使って解説していこうと思います。
コタキ
こちらはなんですか?
松江
この使い込まれてるものは、バキュームと言って乾湿両用の掃除機です。熱交換器の水の滴りを取ったり、ドレンポンプっていうポンプの部分を取り外した中のドレンポンプの配管の洗浄のために使います。
コタキ
業務用エアコンの洗浄ならではで使うものですか?
松江
業務用でほとんど使いますし、ビルトインというタイプの洗浄の時も洗いながら排水を全部抜いていきます。埋め込みをする上ではバキュームは必需品ですね。
天井埋め込み型の分解
松江
ダイキンの天井埋め込み4方向ラウンドフロータイプを分解していきます。こちらの機種は埋め込みの部分では結構シェアが多いエアコンで、大体2台に1台ぐらいは、あたる機種じゃないかと思います。
家庭用と業務用の違い
コタキ
家庭用と業務用のエアコンの作業の違いを教えてください。
松江
一番の違いはポジションにあると思うんです。家庭用の壁掛けエアコンは正面を向いて作業ができます。埋め込みの場合はずっと天井を見ながらの作業になるので、やっぱり作業効率は落ちます。高所に設置されている埋め込みは、ずっと高い所で天井を見ての作業になるので、慣れないとなかなか大変です。家庭用のルームエアコンと埋め込みの一番の違いは、除湿冷房で排出する水を、ルームエアコンは自然の傾斜を利用して外に排出することです。ですが、埋め込みはポンプで吸い上げて外に排出するので、大きな違いはそこにあると思います。ルームエアコンと比べて埋め込みエアコンの方が熱交換器の面積が広いので、作業効率を上げるために洗浄機等を改良して違うものを使っています。
フィルターの取り外し
松江
作業を始めていきたいと思います。まずグリルとフィルターを取っていきます。
ダイキンさんの場合はここに2箇所ツメがあるので、それを押して下げます。フィルターを支えてるものを2本取って、上に上げて引き出します。差し込み口は4方向、全て同じなので、全部4方向でぶら下げることは可能です。基本的には、基板に対してぶらんと下がってる状態がいいと思います。
パネルの取り外し
松江
次にフェイス、いわゆるパネルを取っていくんです。ルーバーが4方向についているので、パネルについてる配線を基板から取り外します。この基板の蓋はいわゆる「ダルマ」というもので、今ちょっとやってみます。ビスは抜きません。緩めます。スライドさせて引き出します。基板のカバーを取ります。最初の段階はブレーカーは切るんですけど、基板でやっぱり目視したいのは、今この状態で電源が入ってるとLEDのランプがピカピカ点いてます。電源が切れるとLEDのランプも消灯するので、まずそのLEDランプがきっちり消灯してるかだけ確認してください。それを確認してから作業に入ってください。
コタキ
LEDのランプはどこにあるんですか?
松江
これですね。
パネルについている配線、カプラーを外します。これで完全にパネルの部分の配線は取れたので、次は角にある4つのカバーを取り外していきます。カバーの内側の真ん中を持って下げます。あとはツメでついているので、はめる時もパチパチとはまります。これを4方向取ってきます。
内側には、落下防止のフックが1箇所、2箇所ついているので、最初、慣れるまでは落ちてきてもフックに掛かるように金具を入れておきます。次に、4つの角にビスが4本付いてます。このビスは取り外せないので、緩めていくだけです。パネルのビスは対角に緩めていきます。
コタキ
対角を緩めるのはどうしてですか?
松江
バランスが取りにくいので、これを実際に緩めていくとまだ安定してます。右だけを外していくと、ぐらついちゃうので、対角で取っていった方が、高所作業の時もパネルがまだ安定しています。ここでフックが外れそうだったら、緩めた時にここに引っ掛けてあげます。カチッと言うところまで下げると、実際はここにフックがあるんですけど、フックに掛かって、緩んでぶら下がってる状態です。
四方にフックがまだぶら下がってる状態なので、パネルを押し上げてフックを外します。このフックを外す時も対角で外します。今もうパネルがぶら下がってる状態なんですけど、こういう感じでぶら下げておきます。同じく、上げてフックを離して外して下げます。今のパネルを取って初めてここからが室内ユニットです。
基板の取り外し
松江
基板を前に見て、左右と、右の後ろの大外から伸びてる配線を全部外していきます。赤、白、黒、青、この配線がドレンポンプとフロートスイッチの配線です。配線が全部このフックに掛かっているので、フックから取り外します。配線が2本ベルマウスの中に入ってるんですけど、ここは引っ張り出せば簡単に取れます。リモコンの端子台を取ります。基板に入ってるカプラーを抜きます。本来はリモコン線は繋がってるんですけど、これはスクールの機種なので、抜けてしまいます。本来はちょっとぶらんとなってます。
次にサーミスターの配線とモーター線を取っていきます。基板を落とすのに電源線があるので、電源線の端子台も取り外します。基板についている端子台の方のカプラーをまず取ります。端子台の中央の長いビスを取ります。
次にアース線を取ります。これも本来は電源線が繋がっているので、横に入ったままです。そうするともう基板はフリーになっています。ビス2本、右端左端、ここに書いてますけど、このネジを外した場合は元通りに同じビスを入れるということでアースのビスが入ってます。基板も落下しちゃうので、しっかり基板を手で押さえます。基板フリーになっているので、しっかり取り外します。
ドレンパンの取り外し
松江
次にドレンパンを外していきます。ここのプラスチックの部分はベルマウスというパーツです。冬場の作業の時は、ドレンパンに水が入ってないので、まだこれが軽い状態なんです。しかし、夏の冷房使用時は、水が結構入ってる可能性があるので、その時は、ドレンパンを外すと水の重量でかなり重いです。その時はベルマウスを外してドレンパンに入っている水をバキュームで吸い上げてもいいと思います。その方が安全かなと思います。ベルマウスを外します。基本的にはビスも対角で取ります。なぜかと言うと、この状態でもしっかりと対角のビスが残っている限りは落ちてこないので、片側だけ取るとべろんと落ちてくる可能性があります。なので、抜いたら押さえます。うまくインパクトとかを利用して抑えます。抑えて、手で外して、ビスを抜きます。これはベルマウスです。ファンカバーとも言います。
次はドレンパンを外していきます。これも結局対角で外していきます。今回はペン型のインパクトを使ってるが、力のないインパクトです。事業者さんによっては、普通のインパクトを使ってると、かなり締め込まれてたりネジ山がダメになっている場合があるので、その時だけはビスが回らないことがあります。ダイキンさんのドレンパンのビスは結構ネジ山が弱いので、プラスでネジがやられちゃってた時があります。後はかなり強く締めているので、ペン型のインパクトでは取れない場合があります。その時は7mmのソケットを変えて、対応して外します。落下してしまうので、必ず手で押さえます。 配線をかわして真下に外していきます。夏場の作業だと、ここはにぎっちり水が入っていることがあるので、上から外す時に、重みで水を落としてしまう恐れがあります。必ずベルマウスを外してバキュームで水を吸うなりして、しっかり安全を考えて取り外した方がいいと思います。
ファンの取り外し
松江
次にターボファンを外していきます。インパクトを使わずに、手回しでしっかり外していきたいと思います。
コタキ
インパクトを使わないのはどうしてですか?
松江
インパクトを使うと、モーターの溝を強く締めすぎちゃうと、溝を潰してしまう恐れがあるので、必ず手締めでやった方が安全だと思います。
ファンモーターの取り外し
松江
サーミスターとモーターの配線の留まっている場所はしっかり覚えておきます。モーターは確実に取り外します。夏場の作業とかこの状態は熱交換器から水が滴る場合があるので、モーターの配線は必ず養生して水が付かないようにします。モーターの配線の留め板を外します。各ビスを外すのに、脚立に登っています。手元で色々ソケットを替えたりしたくないので、このマルチソケットというので作業します。ソケットの移動だけ、もしくはこれを裏返したり8mm、10mm、13mmというマルチソケットを使って手元でソケットを差し替えないようにしてます。
モーターを外します。3点留めなんですけど、この状態で下げて引き抜きます。
1本ビスを残してる理由の1つは、ロットできた場合に分解した本人が元に戻せなくて他の作業員がやった場合のためにします。モーターの位置や方向が分かりやすいように1個だけ残してあげます。通常は取ってもいいんです。台数が少ない時は取っちゃいますけど、ロットで5〜10台とか来た場合のために他の作業員が組む場合があるので、1個残しておきます。その理由は、振動のゴムがない方が、ここだなっていうのが一発で分かるので、差して入れてあげます。そうすると、その場ですぐモーターの方向が分かるので、抜き取って1個を残しておきます。
コタキ
モーターを取る人、取らない人がいると思うんですが、松江さんはどう考えてますか?
松江
モーターをつけて洗うというのは、万が一、モーターを養生した場合水が入るとモーターが駄目になっちゃいます。モーターが付いている状態で養生して洗っても、やっぱり障害物があるとしっかり洗浄ができないので、養生をするより、モーターを外した方が時間もかからないです。安全なので必ずモーターは外します。
ドレンポンプの取り外し
松江
次はフロートスイッチ、ドレンポンプを外していきます。まずドレンポンプ側の結束バンドを取ります。ドレンポンプとフロートスイッチの台座が発泡スチロールなので、ここの部分だけは手で取ります。手で締める理由は、ドレンポンプとフロートスイッチがついてる台座が発泡スチロールなので、インパクトとかで強く回すと台座が壊れたりガタついてしまったり、取れてしまう恐れがあるからです。必ず手でテンションを考えて取り外し取り付けをします。
コタキ
ドレンポンプも取る人と取らない人がいると思うんですが、松江さんはどうして外すんですか?
松江
ドレンパンに入っている塵や汚れやカビやスライム等、どうしても吸い込んでしまうので、ポンプが詰まるとエアコンが停止してしまいます。その予防策としてはドレンポンプ自体を取った方が良いです。ドレンポンプの中も結局、ゴミを吸って詰まってしまうので、必ず外します。外したドレンポンプの先、ここもバキューム等で吸って配管の中のゴミも取り除きます。
天井埋め込み型は難しい?
コタキ
配線がワッとなっているとこれは難しいなって感じがしますけど、意外と手順を追っていくとシンプルですね。
松江
家庭用の自動フィルター掃除よりも簡単だと思います。
コタキ
ずっと上を向いて作業するのは、結構大変ですよね。
松江
そうですね。慣れないと、多分翌日から首は痛いと思います。肩も痛いと思うので、ちょっと慣れが必要かなと思いますね。
ドレンポンプの分解
松江
ポンプは表面のカバーを取り外して中を清掃していきます。取る時に一番重要なのは、ポンプの蓋を取るんですけど、方向は必ず覚えておいてください。間違って取り付けると、あとで大変なことになっちゃうので、マイナスドライバーで軽くこじって開けます。これはまだ新品なので、綺麗ですけど、古くなってきたポンプはやはり中に結構スライムがついて吸いが悪くなってしまいます。こういうのはしっかり取り除いて拭き上げていってください。
コタキ
拭き上げる時はウエスで大丈夫ですか?
松江
大丈夫ですね。あとはちょっとパッキンが入ってるので、パッキンもしっかり洗ってあげた方がいいと思います。
洗浄の養生
松江
続きまして、洗浄です。残っているサーミスターの配線2本は天井の中に入れて濡れないように押さえておきます。
次にエアコンのカバーをかけていきます。今回はマスカー等で養生せずに、ワンタッチで洗えるエアコンのカバーを使っていきたいと思います。エアコンの設置が今、スケルトンの状態なので、天井裏のフックに掛けるところもよく見えると思うので、参考にしてください。
コタキ
松江さんは普段からカバーを使ってますか?
松江
うちはカバーですね。やっぱり作業効率を考えると圧倒的に早いので、エアコンを支えている支軸にホッパーをかけていきます。今、支軸に洗濯バサミでカバーをかけてます。水漏れ防止のためにカバーをしっかりと隙間がないように、覆い被さるようにマスカーで貼っていきます。ただ今これ、簡単にやってるように見えてるんですけど、実際はここからは天井なので、手を入れる時に軽天とか鉄筋が入っているので、手を切らないように気をつけながらテープを貼ってください。洗浄する口は2つ、窓が付いているので、そこはしっかりとピンと張ってテープを貼っていきます。
このホッパーを使う理由
コタキ
松江さんがこのカバーを使っている一番の理由は何ですか?
松江
一番の理由は、自分たちでマスカーを作ってエアコンを養生するより、まずは一番時短でできるということです。あとは初めてやる方々にとってもエアコンを覆うカバーなので失敗がないというのが一番大きいと思います。慣れてきたら、自分たちでマスカーで作ってもいいと思うんですけど。台数を結構こなす場合は、時短で済む分、作業効率がぐんと上がるので、ホッパーを使っています。
コタキ
買いたい人はどこで買えばいいですか?
松江
「エアコンカバーサービス」さんの商品です。うちのルームエアコンも使っています。エアコンカバーサービスさんのHPから取り寄せが可能です。ぜひオーダーしてあげてください。
高圧洗浄機で洗浄
松江
これから洗浄をしていきます。今回、家庭用の高圧洗浄機と業務用で使ってる洗浄機の圧力の違い、汚れ落ち等が分かるように、カバーを一旦開けてから作業したいと思います。まず家庭用の洗浄機です。最大で3.5MPaぐらい、どこにでもある家庭用の洗浄機で洗っていこうと思います。次はうちで業務用で使ってるケルヒャーの10MPaの水圧の高圧洗浄機で洗っていきます。業務用でケルヒャーを使っている理由はやっぱり水圧が強いからです。熱交換器を貫通して洗うことが可能というのと洗う面が広く作業効率がとても良いので、ケルヒャーを使ってます。
コタキ
ケルヒャーで洗う時の注意点は何ですか?
松江
水圧が強いので、フィンに対して真正面から打ってあげないとアルミフィンが寝てしまったりする可能性があります。まっすぐ当ててあげるっていうことが重要です。洗う面は、囲われてる熱交換器の全面を洗うんですけど、モーターが付く部分の鉄板と発泡スチロールの間は決して打たないようにしてください。水しぶきが付いちゃうのはしょうがないんですけど、そういう場合はしっかりと最後に拭き上げます。あとは裏面、実際は、アルミフィンの裏面の発泡スチロールが結構カビてるので、こっちも基本的には、しっかり打って洗ってあげるべきところです。下面の鉄板類とかは拭き上げる程度でいいと思います。あくまでも熱交換器を中心に洗ってあげることです。
ここの部分ですね。こういった部分はサーミスターも入ってますし、極力水や洗剤を当てないところです。腐食のもとにもなります。
コタキ
汚れはどこについていることが多いですか?
松江
当然、熱交換器に付いてることが多いんです。しかし一番は意外と発砲スチロールと熱交換器の隙間です。ここに結構カビや汚れが付いてることがあるので、僕たちが、ホッパー・エアコンカバーサービスさんを使っている理由は、しっかり閉めた状態で隙間も洗ってあげることが可能だからです。あとはやっぱり、水圧が強いので、マスカーだと剥がれたり水漏れの危険性があるので、極力ホッパーを使って洗っています。これからは通常クリーニングしている状態で洗っていきます。まず熱交換器から洗っていきます。このホッパーの一番いいところは、洗浄ガンを入れて水がどこに回ってるのか、どこに当たってるのかしっかり見えることです。なので、閉めた状態でもしっかり洗ってあげられるということです。汚れがどうしても熱交換器の下に溜まっていくので、下側はちょっと叩いてあげる感じでします。あと、脇は、ガンが内側に入るようにしっかり洗っていきます。
エアコンの内部の水切り
松江
これで洗い上がってまずは、ブロワーで熱交換器の水を切っていこうと思います。
コタキ
ブロワーで結構飛ぶんですね。
松江
結構飛ぶんですけど、熱交換器が厚いです。しかし、しっかり水分を取り切れない場合と、ドレンポンプを外してるので、ドレンポンプの配管の中もついでにしっかりと汚れを取っていこうと思います。バキュームでしっかり熱交換器の水を吸います。ブロワーで飛ばしてもまだ全然吸えるので、水が滴らないようにしっかり取っていこうと思います。ドレンポンプを外しているので、ドレンの配管もしっかりと洗浄してあげます。
通常は配管がつながっているけど、すごい勢いで吸えます。通常、僕らが水切りに使ってるのはこういう市販されているブロワーです。あとはバキュームという機械でします。ホースは水道ホースをつなげて自作で作ってます。
コタキ
自然乾燥させる人もいると思うんですが、松江さんは毎回水を取ってるんですか?
松江
結構ロットで台数来る時もあるので、早め早めに水切りをしたいということです。そして、コーキング剤とか消臭除菌剤とかも入れていったりします。あとはお客様のところのエアコン下の床とかも傷めたくないので、水は早め早めに切るようにしてますね。
ホッパーについて
松江
これでカバーを外していくんですけど、うちの方ではエアコンカバーサービスさんからきた時は、S字フックが付いてるんです。どうしてもホッパーを掛けた時に外れやすいので、しっかりと固定するために洗濯バサミを付けてしっかり固定するようにしてます。2枚の窓のビニールがあるんですけど、これはまた再利用するので、しっかりと伸ばした状態にして畳んでいきます。なのでこのカバー自体は15枚ぐらい常時用意して、一気に15台行けるようなところであれば一気に分解します。エアコンの階がまたいでいれば5台、5台、5台みたいな感じでまた再利用してます。
ドレンポンプの取り付け
松江
ポンプがこういう形で広がっていってるので、しっかりとゴムの中に配管を入れて太いところより細いところに結束バンドをつけていきます。抜けないようにするってことですね。さっき言ったようにここは手締めです。ぐらつきがないかしっかり確認します。結束バンドを付けます。
ファンモーターの取り付け
松江
次はファンモーターを付けます。手を入れ替える時もパーツは押さえます。
ファンの取り付け
松江
ファンを付けます。
コタキ
力加減はどれくらいで締めると良いですか?
松江
メーカーの出荷時にこのブルーの目印まで締めてあります。締める時はもうちょっと締まるので、最初の時よりは若干強く締めてる状態です。
コタキ
締め過ぎは良くないですか?
松江
モーターの軸を痛めたりするので、締め付けない方が良いです。送風ファンの留め具、ドレンポンプ、フロートスイッチの留め具は手締めが良いと思います。ファンモーターを外しちゃってるので、ファンモーターを取って、ファンがブレるとか振動が出るという可能性もあります。まず一旦ここで、干渉してないか音が出ていないかをこの状態で確認します。
コタキ
干渉している場合音がしますか?
松江
当たってるようなカサカサしてる音が出てくるので、それも自分の耳でよく聞きながらやります。
コタキ
干渉してしまうのは締め方がズレているからですか?
松江
モーターを外して振動のゴムの締め付けのバランスが悪いと、どうしてもモーターがブレて回ってしまったりするので、モーターは3箇所とも一定の締め具合にします。
ドレンパンの取り付け
松江
次はドレンパンをつけていきます。ドレンパンはしっかりはまると、本当にスポッとはまります。場所が悪いとうまく入らない時があります。すっぽり入る位置を探して入れていってください。締めるのも、対角線で締めていきます。
ベルマウスの取り付け
松江
次はベルマウスを組んでいきます。
基板の取り付け
松江
基板もビスを留めるまでは手を入れ替えたとしてしっかり押さえてください。自動フィルターお掃除とか家庭用のエアコンと違うもう1つの点は、配線が長いです。自動フィルターお掃除は、配線を入れていってようやくつけるんですけど、時短のために、配線がこんなに長いので、先にコネクターを入れちゃっても大丈夫です。そうするとあとは通り道に戻していけばいいので、そういうちょっと時短ができます。先にコネクターを差していきますけど、あとから入れてあげても問題ないです。
コタキ
コネクターを差す時は同じ形や色のところに入れていきますか?
松江
そうですね、同じ形、同じ色です。一番良いのは、作業前に基板の写真を1枚撮っておくと間違いないと思います。先程言いましたけど、配線は通常付いているので、配線を全部入れてから、フックに全部収めていく感じです。こんな感じで収めていきます。
基板の取り付け
パネルの取り付け
松江
先に、ここの落下防止に金具取付フックを引っ掛けて徐々に全部留めていきます。また、最初の戻りで締め付けていきます。パネルのコネクターを入れます。基板蓋を入れます。コーナーパネルを入れていきます。あまり無理やり入れないで軽く押してあげるとパンパン入っていきます。
フィルターの取り付け
松江
グリルとフィルターを入れていきます。僕たちが基板の下にグリルとフィルターを入れるのは、万が一組み上げた時、エラーが出た時に基板蓋を取ってまた作業がしやすいからです。脇とかにあると邪魔になってしまうので、必ず基板の真下にフィルターをぶら下げてこの状態にして試運転をかけます。終了ですね。
複数台作業をする時のポイント
コタキ
作業が終わりました。松江さんお疲れさまでした。最後に、実際に業務用エアコンの作業をする際にテナントさんとかで、一日に複数台こなすことが多いと思うんですけれど、複数台を効率良く作業するために松江さんが工夫してることや意識しているポイントはありますか?
松江
電源が少ない、水場が少ないところでは、台車で洗浄機と水を一緒にエアコンまで持っていく工夫をしたり、現場現場での先の見積もりが非常に大切です。そこからどのように施工していくか決めるのが、一番早く作業を進める先決な部分だとは思います。
ブレーカーを落とす時の注意点
コタキ
テナントさんで作業する時、他のテナントのブレーカーを落としてしまったらどうしようとか、不安に思う方も結構いるのかなと思うんですけど、そこについて何かアドバイスはありますか?
松江
テナントさんの内部にエアコンのブレーカーがあれば問題ないんです。しかし、とかく結構、埋め込みの場合は、電源が屋上にあったり違う階にあったり、違うフロアにあったりということがあります。それもやっぱり見積もりの段階でそこのオーナー様、管理会社様等にしっかりとエアコンの電源の場所は、必ず事前に聞いておくことが必要になると思います。
コタキ
不安なまま放置せずしっかり確認するということですね。
松江
埋め込みエアコンの場合は電源を切らないと作業ができないので、そこがまず第一だと思います。
動画のまとめ
プロに天井埋め込みカセット型 4方向ラウンドフロータイプのクリーニングの解説をしていただきました。
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